踊るたぬきのサンバ・ノ・ぺ

踊らされて生きているたぬきのお話

めだかの学校

週末はショーの稽古やら全体練習やらで行ったことのないところに行く羽目になることが多い。踊ることがいくら楽しくても、ショーがいくら楽しみでも、練習で長い時間拘束されるのはストレスなので、割としんどい。自由な土日もないのが辛い。しかも全体練習はなぜか日曜日。土曜がいいなぁ…

 

なんて愚痴は置いておくとして。

 

練習に出かけるのが嫌にならないように、「初めての場所」に行く楽しみを利用するべく私は最近よくポケモンGOをやっている。

 

ポケモンGOでは、ポケモントレーナーである自分の相棒にするポケモン(以下、相棒)を1度に1匹選ぶことができる。相棒と初めての場所に行くと、相棒との親密度が上がる(??、ハートマークが稼げる)。その他にも一緒にバトルで戦ったり、遊んであげたり、おやつをあげたり、スナップショットを撮ったり、と言った諸々のアクティビティを通して、徐々に自分との親密度が上がっていき、上限までハートマークを稼ぐと、そのポケモンは「最高の相棒」になる。最高の相棒になると、そのポケモンには「がんばリボン」(名前かわいいね😆)というバッチがついて、相棒に設定している間は戦闘力にブーストがかかる、なんていうメリットがある(ちなみに相棒に選べるのは1度に1匹だけだけど、相棒にするポケモンは1日の中で20回変えられる。でもなんか浮気してるみたいで、私は今のポケモンにがんばリボンがつくまでなかなか相棒をスワップできない😅これは性格なんだろうけどつくづく要領が悪い私だ)。

まぁ、そういうわけで、最近はポケモンGOが捗る。

 

私は故あってiPhoneの言語設定を英語にしているのだけれど、そうするとポケモンGOのアプリ内の言語設定も自動的に英語になってしまい、言語を選ぶことができない。これはちょっと不便…🥲

でも一つ面白いことがあって、それはポケモン図鑑も英語で表示されること。日本語の内容を英訳している人がいるのだろうが、実に面白い。私は最近のポケモンをよく知らないので、ネットで日本語のポケモン図鑑を読んでから、ポケモンGOの英語のポケモン図鑑を読むのだが、へぇー、英語にするとそういう表現になるんだ!という内容が多くてとても勉強になる。その中でハッとしたのが、schoolという単語の使い方について。とあるポケモンの習性の説明文の中に"When a school of xxxx(ポケモンの名前) appears..."(違うかも?うろ覚え)みたいな表現が出てきて、「ん?ポケモンの学校?」と一瞬戸惑ったのだが、そういえば、school には「魚や水棲哺乳類(クジラとかイルカとかの話かな?)の群れ」という意味があることを思い出した。そのポケモンも確かに魚のような見た目のポケモンだった。

「なるほど、魚の群れってことね」と言うところまで納得してからハッとした。

 

めだかの学校って、めだかの群の歌のことじゃん!と。私は童謡の中では、めだかの学校が結構好きだった。この曲、作曲は中田喜直で作詞は茶木滋という人なのだが、恥ずかしながら私は茶木滋さんと言う方をよく知らない。もしかして英語に堪能で、魚の群れを「school」と呼ぶことを知っていてこの曲の詞を書いたのだろうか。だとしたら、博学でかつ感性の鋭い人だ。そしてもし、そんなことを知らずに群れをなして楽しそうに泳ぐめだかを見て、まるで学校で遊ぶ子どもたちのようだと思ったのだとしたら、子どもや自然の小さな生き物に対する視線が温かくありながらも、身震いするほどその感性は精密なものに思える。

 

私がめだかの学校を好きなのはその歌詞がとても優しいからなのだ。

「そっとのぞいてみてごらん

そっとのぞいてみてごらん

みんなでおゆうぎしているよ」

「だれがせいとかせんせいか

だれがせいとかせんせいか

みんなでげんきにあそんでる」

そっと覗いて、というのを二度繰り返し、誰が生徒か先生か(そんなのはなく自由に泳いでいる様)と二度繰り返し、とても柔らかく楽しい歌詞に読めるのだ。

 

調べてみたところ、めだかが群をなして泳ぐ用水路を「ここはめだかの学校」と評したのは茶木滋のまだ幼かった息子なのだという。

そして、「そっとのぞいてみてごらん」を2回繰り返すよう提案したのは作曲者の中田喜直の方なのだそうだ。

 

子どもの鋭い感性と子どもを慈しむ大人の豊かな愛情が生んだ名曲だったのだな、と知って、小さな感動を噛みしめている。

 

そして、「誰かが先導(先生?)し、誰かが追随する(生徒?)」という群の形態自体を、schoolと呼ぶのかな、などと考察をしてみたり。

 

ちなみに英語では、「群れ」を意味する単語が多岐に亘っていて、勉強しだすとキリがなかったりする。

有名なところではherd(集団免疫(herd immunity )のherd)とか、pride(ライオンのオスの率いる群れのこと)なんかがあるが、そこまで書いていると外が明るくなってしまいそうなので、この辺はまたいつか。おやすみなさいませ。