踊るたぬきのサンバ・ノ・ぺ

踊らされて生きているたぬきのお話

変わり映えしないという嘆き

私はあまり変わり映えのしない毎日を嫌いだと思わない。そして、それを恥ずかしいとも思っていない。

ただ、世の中の素敵なキラキラした人たちは特別な自分になり、人に賞賛され、常に明るくにこにこしているのがいいと思っているらしい。最低限、みっともなくない自分で熟れた「普通」を演出するのが粋なのかもしれない。

 

確かにそれを否定はしない。そういう方が素敵だし、いいに決まっている。

ただ私は意図して、長いものに巻かれて行く人が好きじゃない。

何かカッコいいから、オシャレだから、楽しそうだから、人から見て憧れられそうだから…。そんな中身のない理由で何かを選ぶのは好きじゃない。

だから私は今日も冴えない顔色で冴えない表情で、キラキラしないどころか、地味でくすんだ自分の毎日を語る。誰かに理解されたいんじゃない。これは私の記録として残している。

こんな冴えない自分が嫌にならないかって?ならないとでも?

でもこういう自分から抜け出せるまではこういう自分と付き合うしかない。

その地道さと謙虚さは忘れたくない。

人がどんなに私をよく思わなくても、こういう地味で上手くいかなくて、人によく思われていない私にきちんと向き合うことは忘れたくない。そこから生まれる美しさがあるなら私が唯一人に見せることができる美はそういう美なんだと思う。

私だけは私を諦めないという覚悟を忘れずにいたい。